「ブラジルの治安」の後半です。
前半を読んでいない人は、まずこちらの記事をサラッとお読みください。
【前の記事(前半)】↓
では、前回の記事で出したクイズの答えからいきますね。
クイズ(問題)
私は出張でブラジルに行った際、現地駐在員の車に同乗して、駐在員が住んでいるマンションに行きました。
入口は鉄格子の頑丈な門になっており、ガードマンが常駐していました。
車が近づくとガードマンがやってきて、運転していた駐在員に声を掛けます。
駐在員は車を降りて、車外でガードマンと何やら話をしています。
やがて彼は車に戻り、ガードマンが開けた門を通って、マンションの敷地内に入りました。
さて、「駐在員は車外でガードマンと何を話していたのでしょうか?」
クイズ(答え)
ガードマンは駐在員に小声で「車の中の人は問題ありませんか?あなたは車の中の人に脅されているのではありませんか?もしそうなら今私に教えてください。」と尋ねたそうです。
確かに、私が強盗でどこかで駐在員の車に無理やり乗車し、「おとなしく言うことをきけ。自宅まで行くんだ。」と脅している可能性はありますね。
自宅に入ることに成功すれば、家にある高価なものをたくさん奪うことができます。
そしてまた脅して外へ出て、仲間がいるところまで車で移動させれば、逃げることができてしまいます。
ガードマンは犯人に悟られないように駐在員から通報を受け、一旦自宅に招き入れた上で警察を呼んで、犯人を検挙しようとしたのでしょう。
このガードマンは、なかなかよく教育されていますね。
海外企業駐在員向けのマンションのガードマンだからでしょう。
警備の質の高さと同時に、ブラジルの犯罪リスクの高さに驚いたエピソードです。
日本人学校への通学
駐在員の子女は日本人学校に通っていました。
通学はスクールバスです。
マンションの敷地内で乗車して、学校の敷地内で下車します。
私は駐在員に同行して学校にも行き、先生に面会して話を伺いました。
プールの底
いろいろ苦労話をお聞きしましたが、一番印象的だったのはプールの話でした。
毎年何回か学校のプールの掃除をするそうです。
水を抜くとプールの底から複数の銃弾が必ず見つかるそうです。
それだけ日常的に、流れ弾が飛んでいるということです。
学校のプールの上を。
なかなか衝撃的なお話でした。
流れ弾のニュース
先生が話すには、
「最近ニュースで聞いたのですが、マンションの部屋でソファーで寛いでいた人が、銃で撃たれて亡くなったそうです。
開いていた窓から入ってきた流れ弾に当たったとのことでした。」
なるほどありそうな話です。
家の中でも油断できませんね。
子どもの遊び場
マンションの塀は高圧電流。通学はスクールバスで直行。
街は危険なので子どもは歩けない。
もちろん公園などでは遊べません。
駐在員の子どもは、マンションの自宅の部屋か友達の部屋で遊ぶしかありません。
駐在員の子どもは自転車に乗れない
ですから現地で育った子は自転車に乗ったことがない。
だから自転車に乗れない。
赴任が長くなると、日本に帰った大きい子が自転車に乗れず、恥ずかしい思いをするとのこと。
日本に帰ってから特訓するそうです。
他にもいろいろ
他に業務の関連でも、いろいろ興味深い話を聞きました。
でも、まあ差支えがあるので控えます。
あと、ここに書いたのは十数年前のサンパウロとリオデジャネイロの話ですのであしからず。
とにもかくにも私は犯罪に巻き込まれることなく、無事出張を終えて帰国することができました。
旅のリスクはまた少し違うとは思いますが、海外の治安についてたくさん考えた出張でした。
昔のニューヨークも怖かったけど、リオも結構怖かったなあ。
おしまい。
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