初期の公団住宅
千葉県松戸市の「常盤平団地」は、公団の初期に開発されました。
1961年に落成ですから、さすがに私も生まれる前です。
中層住宅が170棟といいますから、かなりの規模です。
当時の建物がそのまま
老朽化で建て替えが検討されたものの、高齢化した住民の反対もあり、建設当時の建物を補修して活用することとなったそうです。
そのため、1960年代に建てられた団地が、当時のまま残されています。
松戸市立博物館
そして、今日ご紹介するのは松戸市立博物館。
よくある公立の博物館で、縄文時代から始まってこの地域の歴史民俗を説明する展示があります。
そのなかで、現代の高度成長期の説明として、常盤平団地を原寸大で再現した展示があります。
原寸大の団地を再現
これがなかなかすごい展示なのです。
単に、茶の間や台所が再現されているだけでなく、団地の建物自体が再現されているのです。
階段があって踊り場を通って登っていくと左右にドアがあり、呼び鈴のボタンや牛乳受けもあります。
建物の外には、団地の案内図が立っていて、バイクが置いてあります。
ダストシューター
そして、「ダストシューター」まで再現しています。
ダストシューターとは、上階からゴミを捨てる仕組みです。
上階にある小さな戸を開けてゴミを投げ入れると、1階外のゴミ箱に入り、そこからゴミを回収するシステムです。
ゴミを捨てに1階まで降りる必要がない便利な仕組みですが、衛生上の問題や分別の問題、そして子どもの転落事故などもあり、その後廃止されました。
下の写真では、バイクの左にある扉のついた四角い箱が1階のゴミ回収設備です。
煙突のように上に伸びた空間を、ゴミが落ちてきます。
当時の生活を再現
室内は部屋の構造だけでなく、家具や日用品も含めて、当時の生活を再現しています。
台所は、丸いガス台、青い三角コーナー、炊飯器、小さいテーブルと簡素な椅子。
食器やカレンダーなども当時の感じをだしてくれています。
居間には、白黒テレビ、黒電話、蓄音機…。
応接セットが部屋の狭さを強調していますね。
となりの和室には、鏡台、ベビーベッド、ミシン。
掃除機や座布団はそれっぽいですが、昔のミシンは黒い足踏みだよなあ。
気軽な半日散歩に
いかがでしょうか。
都心から近いですから、気軽な半日散歩に最適かと思います。
隣には公園もありますので。
おまけ(他の再現住宅)
他にも、昭和の生活を再現した施設はあちこちにあります。
その一部をご紹介します。
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昭和レトロの再現展示については、「豊後高田」と「湯布院」にも素敵な施設があります。
以下の記事で紹介していますので、よかったらご覧ください。
シリーズは一旦終了
今回でこのシリーズ「レトロな街探訪」 は一旦終了します。
好きなんで他にもあちこち行ってるんですが、キリがありませんし。
また新たに訪問したり、過去旅の記事を書きたくなったら、続きを書かせていただきます。
おつきあいありがとうございました。
【「レトロな街探訪シリーズ」の最初の記事】↓
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